スナフさんのレビュー一覧
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間に合わず作りかけを無理やり出しただけ
2015年06月29日 by スナフ さん
体験版をプレイして、コミカル要素と和風剣劇アクションに期待を込め購入。無駄な選択肢、エロだけで投げっぱなしなシナリオ、同人作品だったか?
と目を覆いたくなるようなラスト…。
結局、プロットの段階で冒険活劇というシナリオゲーにも、和風抜きゲーとしても纏められず、
色々費やしてたら時間切れになった作りかけ…そんな感じの作品。
延期してこれってホントどうよ…。これで予定通りに出来上がった…ならまだしも、
資金運用上制作費回収のためにひとまず出した…ってだけ。
キャラだけは立っていて面白いのだが、
それを活かせるシナリオがなく個別ルートを作るつもりがあったのかも疑問。
ただ、これできちんと個別ルートが作れ、
それぞれの物語を描けたなら面白い作品になってたと思う。
迷っているなら買わないことをお勧めします。
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「Bradyon Veda -ブラディオン ベーダ-」(商品ページ)
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作り手の意気込みが伝わる作品 [Getchu.comで購入済み]
2015年06月29日 by スナフ さん
今胸に去来している想いを書き表すならただただ「すごい」の一念でした。大抵の人なら一度ぐらいは「あんな話があったらいいな」とか、
「あんなキャラクターが居たらいいな」とか、
そういった空想や妄想を広げたことがあるのではないかと思います。
ただそれらを脳内から取り出し他人にも理解出来る形にするというのは
それなりの知識・技術・労力が必要で、その段階で諦める方が大半かとも思います。
このBradyonVedaという作品は、そういった「知識・技術・労力」を絞るだけ絞りきって、
脳内にある「最高にCool」な世界を、プレイヤーの目に見える形に落とし込んだ、
そんな膨大なエネルギーを感じる作品でした。
(他の作品がそうではないとは言いませんが、特に今作はそれを感じました)
ただ何と言いますか、そのエネルギーと世界は「本当にすごい」とは思いましたが、
エンタメとしてどうだったか、バトル系ADVとしてどうだったか、と聞かれると、
ちょっと所ではなくとっつき難かった、という感じ。
本作はジャンルを「神術バトルADV」と銘打っていますが、
その神術バトルの部分がまず難解でした。
体験版におけるvs清悟の時点でその片鱗を味わうことが出来るわけですが、
あれはまだ分子・原子レベルで話が済んでいるので全然マシで、
上位3人(小萌・アルフレッド・クラウディア)の神術に至っては、
話が素粒子の世界へと飛んでいくので 、
大学で物理学を専攻していないと何がなんだか状態に陥るのではないかと思います。
また、分子・原子レベルで済む話でも化合物名がじゃんじゃか出てくる上に、
文字情報のみでそれらが何かを説明、
もしくはなんの説明もないまま使用・解決されていくので、
「何かすごい事をしているようだが、何をしているのかわからん」となる場面が結構多かったです。
神術バトルはその辺の膨大な知識をどこまで理解出来るかで、
その妙を感じ取れるか取れないかが決まると思うので、
非常に玄人向けのバトルだった、という印象。
そのためエンタメ的な爽快さとは無縁だったように思います。
次にADVな部分ですが、これはもうSFノベルと書いた方がいい、
そんな感じのスケールを感じました。
復讐譚から世界の平和を守るため、みたいに展開をしていくかと思っていた話が、
5章の段階で時空野とか量子脳とか高次元認識生体とか、
いったい何処までインフレしていくんだよ!という壮大すぎる話にシフト。
カエデルート・紫音ルートではあくまでも「人間」としての
立場を貫き地球上での話しに終始していましたが、
エピローグにてルキとテオの会話を読んだ時は、
「これが絶望か」と思わざるを得ないほどの「スケールの違い」を実感しました。
あそこまでやり終え「BradyonVedaの意味」を知って感じた事は2つあります。
1つ目は、結局これを言いたいがためのゲームだったんだな、です。
それに気付いた時にRoutesを思い出した訳ですが、
道中色々あったものの締めにタイトルを持ってくると言う、
全てはタイトルに帰結するタイプのゲームであるという納得。
2つ目は、所詮これは語り継がれる御伽噺であり、
話が主役、キャラクターは舞台装置、という思いを○くした事です。
ゲームをプレイしている間常に頭の中を過ぎっていたのですが、
第七時空野で消滅したあの伝説の9人以外のアナザースクライブには、
どうも感情移入がし難かったんですよね・・・
彼らが交配保存して生まれた本編での10人しかり、
それらの同位体として生まれたエピローグの20人しかり、
彼らの「立脚点」は全て他人から与えられた物であり、
しかもそれを自分の中で消化した訳でもなくただ与えられたままに妄信している。
もちろん「量子脳」「相事象克耐兵器」という極めて特殊な立場なためそうなってしまったのでしょうが、
それでも自分だけの「願望」みたいな鮮烈なモノを持っていなかった、
また持っていたとしてもその背景を極少量のテキストで済まされてしまっていたので、
何か行動をとっていても、またバトルをしていても、何だかどのキャラクターも
薄っぺらくて燃える事が出来なかったのですが、
全て話をエピローグに帰結させるための過程だった、と解釈してしまうと、
それらの薄さも納得という感じでした。
話が大分脱線しましたが、
並行世界と言うありふれた多世界解釈ではなく
多世界を時間と言う一つの流れに乗った枯葉達とする世界観は新鮮でしたし、
それらの世界を繋ぐT粒子・テラウェーブ・ユラウェーブ、
そこからより高次な世界・存在、
そこに至るための道筋である関数・廃数・定数の存在、
そしてどうしようもない程の高次元認識生体と時空内存在の認識の隔離、
久しくこういったSFとは離れていたので、その設定と考え方には非常に面白さを感じることが出来ました。
難しい話はこの辺までにして、あとはざっくりとゲームに感じたことについて。
・日常会話は非常にウィットに富んでいて面白かったです、かなり好み。
・用語辞書がDATAにありますが、やはり図解とセットで欲しかったです。
T粒子の説明で用いられた図解は良。
・グラフィック、この絵柄は好きです。
1枚絵のクオリティは申し分ない、立ち絵はキャラの身長比が少々おかしかった気もします。
・ボイスはみな良く合っていたし演技も素晴らしかったです。
・演出、やはり説明パートにもっと図解が欲しかった、
それだけで理系の人でなくともある程度理解は深まったと思います。
また戦闘演出、直近でEAをやったばかりなので、もっとぐりぐり動いて欲しかったし、
武器やエフェクトなどのビジュアルを用意して欲しかった。残念。
・エロシーン、元々それ目当てではありませんでしたが、
カエデにも紫音にもフェラがあったので満足。
特に恥ずかしそうな紫音たまりませんでした。
カエデと劉の中途半端なレズシーンを入れるぐらいなら何故ヴィヴァのHシーンを入れなかった!
・BGMは全体的には作品にあっていたけど、コレという曲はありませんでした。
勝利BGMの「Dog of War」ですらあまり印象に残らないぐらい戦闘盛り上がらなかった。
完全に余談ですが、次回予告の「World Jumper」 を作品イメージに据えて、
まさに「World Jumper」な作品としてエンタメ的な派生作作ったらすごい楽しそう。
・ノベルタイプの文章表示はもっと横幅を広げるとか調節して欲しかった。
横枠と立ち絵の顔が被っていることが多すぎて、割と論外な感じ。
・阿含が結局なんだったのか個人的によく理解出来ていない。
ルキとシーが辿りついたサイシーを支配していた者達だったのだろうか。
何にしても量子脳たちが追い込んだ者達に逆に追い込まれるとは皮肉な話であった。
・EDロール後の13種族の話は続編の布石なのかもしれませんが、
更にビジュアル的な描写が難しくなっていくので、抜本的な見直しが必要なのではないかと思いました。
・そんな事よりBradyon学園!
エンド後のタイトルの紫音のスカートの中に潜り込みたい。
BradyonVedaは本当にBradyonVedaでした。
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ボケばかりが集まってもなぁ…。, [Getchu.comで購入済み]
2015年06月29日 by スナフ さん
体験版の印象からあまり期待はせず10月のアニメ化を記念し、そして全作プレイ済みであることもあり購入。第一印象はタイトルの通り。
みちるの良いところは、
“深刻な場で周囲に気を遣い不器用ながらも場の空気を良くしようとする”ところ。
そんなみちるの姿を冷静になった周囲が突っ込みながらも生暖かく見守る…から良いのであり、
グリカジ劇中でも軍隊になぞらえてみちるを“欠かせない存在”だと雄二が分析した所以。
それが本作では、
“ニャンメル達以外ほぼボケしかいない”
“賑やかなシーンが大半”…な中、
四六時中ボケて文句を言ってるばかりであり、そこに周囲への気遣いなどは存在しません。
だって周りもボケばかりだから。
結果、“アホな子が騒ぎ続けている”だけになってしまい、物語に起伏も緩急もありません。
そんな展開だけで楽しいか?と言われれば、
軍事ネタや18禁ネタが無くなってる事も相まって、楽しくはないわけで…。
幸とみちるに麻子らも交え、果ては一姫までもボケに廻るものだから物語のテンポも悪い。
加えて一話完結的なエンドロール、次回予告と前回のあらすじがご丁寧に毎回入っちゃあ…ねぇ(^〜^;)。
元々、エイプリルフール企画とはいえ、グリザイアのファンでも楽しめるかといったら…
本作がロープライス作品であることを加味しても、個人的に高評価は難しい出来でした…。
ボリュームは値段以上あるんですけどね。
プレイ終盤で印象は若干変わるものの、全体的には後編が心配になる・・・そんな作品。
にしても、みちるは楽園のラスト、本作メインヒロインと色々優遇されてんなぁ・・・(^_^;)。
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