恵比寿さんのレビュー一覧
「大図書館の羊飼い 初回限定プレミアムパック」(商品ページ)




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安定感はあるが… [Getchu.comで購入済み]
2013年02月09日 by 恵比寿 さん
(注意:このレビューはネタバレを含みます。クリックで表示)
穢翼のユースティアから1年ちょいぶりの新作。
今回は、発表前から他作家の執筆した書籍発行など、あまり美少女ゲームで行わない手法での話題づくりがされていた作品です。
本作は、5万人が通う学園に通う、数人の学生たちのお話です。
「羊飼い」と呼ばれる正体不明の人物がいるとされ、その恩恵は多岐にわたってもたらされるとされています。
主人公を含む、「図書部」に属するメンバーたちは、今までなかった「羊飼い」と自称する人物よりメールを受け取っており、物語の根幹へと進んでいくことになります。
大筋は、学園をよりよくしたいと願う白崎の意向を中心とした部活動、といった形になります。
なお本作はある種の二部構成になっています。最終的に「羊飼い」が物語の根幹を担うか、ということなのですが。
まず演出については、穢翼のユースティアと比べると明らかに作りこみ込みされています。
「ライトな学園モノ」という舞台設定と言うこともアリ、コミカルなネタを仕込んだミニSDやカットイングラフィックを多めに用意されたようです。
また、場面ごとに細かく文字の入れ替えをしており、とりあえずカットインがよく入る、とかではなく笑わせるためのひとつの演出として活用しているのも、芸が細かく目を見張りました。
CGなどのグラフィック面については、いつもどおりのオーガストさんです。不安な点は一切ありませんでした。
キャラクターについては、あまり美少女ゲームでは犬猿されているのですが、一般的に聞いたことのある名前が使われているなという印象を最初に受けました。
今回の作品的に、「親しみやすい学園モノ」をイメージしているために思えます。
作中で「鈴木」「高峰」など苗字で呼び合う姿は、まさに昔の学生生活を思い出させてくれます。
最近いきなり名前を呼び捨て、って多いですからね。あえてこのあたりを、「最初は苗字を呼び捨て」とした部分などは、世界観と現実味を上手くマッチさせてきたなと感心しました。
ちゃんと関係を構築してから、下の名前を呼び始める。王道ながら、最近はその辺りの手順をすっぽぬかす作品が多いので・・・。
シナリオについては、質もボリュームも正直すばらしいの一言。
キャラクターの細かな会話のやり取りの言い回しが非常にセンスがあるなと感心させられます。
2ch、オタク系などマニアックなネタが使われていないことも好印象です。シナリオ的に、簡単に笑わせるためのよくあるネタの仕込が少ないのは、ライターの表現方法が豊かだからできることですし。
笑いを取れつつも、「実際に話していると仮定して、一般の人でもある程度受け入れられそうな・・・」そんな感じのやり取りが、感情移入を促せてくれると思います。
なお、基本的にすばらしい仕上がりですが、個別√入ってからの恋愛面の部分は期待しないほうがいいです。結構おざなりです(笑)。
そこまでの過程を魅せるという意味で、わざと長ったらしくなくスッパリ切ってしまうのも勇気がいりますがよくやったなと。オーガストさんらしいっちゃ、らしい気もします。
王道な学園モノとしては、昨年ベースで比較すると1,2を争う作品ではないでしょうか。
恐らく本年も始まってまだ1月ですが、長期間にわたってゲームショップの店頭で名前を馳せることになると思います。
初オーガスト、と言う方には穢翼のユースティアよりもこちらのほうがオススメですし、あまり興味が無かった人も、学園物が好きであれば十分満足いく1作と言えます。
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「さくら、咲きました。」(商品ページ)




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期待値が高すぎただけ [Getchu.comで購入済み]
2013年02月09日 by 恵比寿 さん
前作のAQUAが高評価だったせいもあり期待値が高すぎたのでしょう。
音楽やグラフィック、システム面は非常に良いかと。
シナリオに関しては設定を活かしきれなかったのかなと感じた。
ただ批判するほどではないので一度playしてみるのがいいかと
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「夏空のペルセウス 豪華版」(商品ページ)




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人を選ぶかも? [Getchu.comで購入済み]
2013年02月09日 by 恵比寿 さん
(注意:このレビューはネタバレを含みます。クリックで表示)
本作は「痛みを移し替える」異能を持った兄妹の物語です。
「移すだけ」ではなく、複数回定期的に続けることで、「病気・怪我を治す」ことができます。
そのため、親戚達に利用され地獄のような日々を送ってきた...という設定です。
そんな二人が厄介払いされ、ド田舎に移り住んできて、少女たち3人と出会うーというお話です。
グラフィックについて
非常に作りこまれています。いわゆる一般的な美少女ゲームにおける「立ち絵」のようなものが存在しません。
正確には、立ち絵をかなりアップ気味に調整しつつ、正面立ちをほぼなくしているため常に1枚のCGを見ている、というような錯覚を持たせています。
序盤からガンガンイベントCGが出てきますので、絵本のような世界観を醸し出しています。
エロシーンは妹のみ4シーン+トゥルー1シーン、他は1キャラ各3シーン。
基礎CG枚数は多く、量も多めです。(基本、差分の選択肢はありません)
エロシーンは濃厚でかつ長い・CG枚数も多いですので、非常に満足感のある内容かと思います。
次に、シナリオについては非常に分量が短いです。1キャラ2時間といったところでしょうか。(オートモードであれば恐らく3.5~4時間くらい)
また場面転換の噛み合いも悪く、消化不良のようなイメージを抱きながら話が進むことになります。
使われている設定に対しての説明も少なく、活かされ方も限定的。正直期待外れとしか言えません。
・・・ただ、話自体はきれいにまとまっており、「作品としての満足感」は十分感じられます。下手な尻切れ作品と比べれば、後味は良いと思います。
文章構成については、それほど矛盾は存在しません。
流し読みしていると「あれ?」とおかしく感じる部分はいくつかありましたが、許容できる範囲でしょう。
音楽については個人的に良し悪しはわかりませんが、ゲーム内だけで47あるようなので、相当力を入れていると感じられます。
グラフィックの素晴らしさも相まって、世界観を構築する重要な部分を担っています。
総じてみれば「満足感はあるがシナリオが決定的に不足」している作品でした。
正直に言ってしまえば、シナリオがボロボロなので普通であれば「買って失敗と感じる」作品なのでしょうが、
その他の要素が○く、またシナリオの内容量の割に世界観をうまくまとめ上げている、ということを考慮すると、
グラフィック目当てであれば購入する要素としては十分なのではないかと思います。
…シナリオ目的の方は、後悔することを覚悟の上、購入されることをお勧めします。
私自身の感想としてはシナリオ目的だったので、後悔とはいいませんが非常に残念でした。
私個人は"初"minoriでの結果なだけに、次回の購入は二の足を踏まされます。
ゲームシステムで何度も出てくる「冬やすみの暇つぶしくらいにはなるかもね」
…と、納得させるだけのシナリオ量は、正直欲しかったですね。
ただ、minoriさんはこのビジュアル・ノベル(ゲームとは断じて言いません)を通じて何を伝えたかったのか。
minoriブランドとして、どういった要素をアピールしたかったのか、よくわかりません。
あともう一点。directXの最新版が入ってないと起動すらできないのですが、
肝心要のDirectXインストールツールが同封されていませんでした。ネット使えなかったら詰むとか、どういう商品ですか。
・・・豪華版のCD枚数が〜という以前に、根本からもう一度、顧客目線でのブランド構築されることを願います。
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